テントウ虫の様なヘッドが特徴の初期型モーションベースです。弾き易いミディアムスケールでは多少音が悪くても仕方がないといった常識を覆し、ロングスケールに勝らずとも劣らない低域の芯の太さは名器と呼ばれる理由のひとつかと思います。電気回路を駆使した近年の楽器と違ってシンプルなパッシブピックアップを搭載し、ボディで鳴らすという古典的なベースです。利点としては実際のバンドアンサンブルで特に音質を気にしなくても自然に溶け込むといったところでしょうか。
80年代後期、元々はヤマハとネスカフェが共同主催のバンドエキスプロージョンを頂点とするアマチュアバンド活動促進の為、小柄な女性や中学生でも気軽に弾けるベースとして開発されたもので、性能よりも弾き易さ重視だったはずですが、結果として今でも名器と呼ばれ人気のあるベストセラー・ミディアムです。独特の形状の分厚いヘッドが良い鳴りの理由かも知れません。もっとサイズの大きい他社のミディアムスケールで良く鳴るベースもありますが、このサイズでこの音という点ではヴィンテージモーションベースを超えるものは無いと思います。
音が良い理由はこのPUにも有ります。シングルPUとしても十分通用するクオリティーの高いコイルを2つ並べてハムバッカーになっています。上位のモデルMB-2はコイルタップ可能ですが、PU自体は同じですので、このMB-3でもポットをSW付きに交換すれば簡単にコイルタップが出来て、そのサウンドも素晴らしいです。
このモデルはSUPER EDITIONですので、ボディ材はアッシュ、塗装はダイナミックな木目が見えるシースルーです。商品はボディバックのキズ(カメラスタンドが映り込んでる部分)が、目立つとは思いますが、他は殆ど目立たない些細なキズが少々有るという程度です。ゴールドメッキには若干剥げは有りますが、年代を考慮するなら美品の部類です。また、この時代のヤマハパーツは超一流ですので、その高級感も健在です。
フレットの減りは僅かで全く問題無く、ネックの状態は完璧で、弦高も低めにセッティング出来ています。非常に弾き易く良いコンディションです。新弦を張って、ネック調整、弦高バランス、オクターブピッチ調整、PUバランス、各ネジ類の増し締め等を行ってベストコンディションに仕上げてありますので、このままで気持ち良く演奏出来ると思います。尚、ナットは今回新品の牛骨で作り直してます。
●写真のソフトケース(中古)付ですが、もしご不要でしたら落札金額より500円差し引きます。
●梱包後の寸法は160サイズです。