檀 沢木耕太郎/著 新潮社
★1995年刊 定価1500円 初版本 257㌻ 四六判 ハードカバー製本
★愛人との暮しを綴って逝った檀一雄。その17回忌も過ぎた頃、妻である私のもとを訪ねる人があった。その方に私は、私の見てきた檀のことをぽつぽつと語り始めた。けれど、それを切掛けに初めて遺作『火宅の人』を通読した私は、作中で描かれた自分の姿に、思わず胸の中で声を上げた。「それは違います、そんなことを思っていたのですか」と――。「作家の妻」30年の愛の痛みと真実。
★この本には同名の「新潮文庫」が刊行されています(定価 649円)。