定価1900円
本の状態に悪い点全く無し
芸術の可能性に挑み続ける現代演劇の旗手・岡田利規(チェルフィッチュ)による初の書き下ろし演劇論。自らの遍歴を遡りながら、思考と関心に即して自分自身を変形していくための方法を探る。
-----------------------------
社会に対して芸術のできる〈働き〉とは何か?
現代演劇の旗手、チェルフィッチュの岡田利規が書き下ろす、
演劇の根源的な幹を抱きながら、新しい場所に辿り着くための方法。
社会が芸術に対して、機能や効果を持つようにと厳しく要請するようになってきているのを、そしてその要請が日を追って厳しさをましているのを、僕はひしひしと感じる。
芸術が持ちえる働き、といってもいろいろあって、経済効果を持つことだって働きだろうし、この社会を政治的な意味で刺激、挑発するというのだって働きだ。
とにかく何かしらの働きを持っているということを示せ、と求められている。
僕としてはこれを窮屈だと思わないようにしたい。社会が芸術に発破をかけているということなのだと理解したい。
そしてその要請に作品のレベルで、つまり働きを持っていることを身をもって示しているような強い作品をつくるということで、応えたい。(本書より)
【目次】
はじめに
第1章 ルースで自由な強さのほうへ
第2章 公共にこんがらがって
第3章 作品の文脈
第4章 演劇という実験
おわりに
あとがき、というか謝辞
チェルフィッチュ、岡田利規 活動年譜