稀覯本、斎藤茂吉、第一歌集『赤光』、初版、カバー、大正2年、東雲堂書店、木下杢太郎多色刷木版画
芥川龍之介をして「僕は高等学校の生徒だつた頃に偶然『赤光』の初版を読んだ。『赤光』は見る見る僕の前へ新らしい世界を顕出した。(中略)僕の詩歌に対する眼は誰のお世話になつたのでもない。斎藤茂吉にあけて貰つたのである」といわしめた天下の名歌集です。
カバー付の初版は稀覯本で、再版以降のカバーにはそれが印刷されているので、初版本のカバーとして「転用」はできません。
本冊は汚れ、焼け、シミなどあるも、カバーに守られていただけあって美本です。カバーは痛み、汚れ、焼け、シミなどあります。また複数のテープ補修、上部裏打ちなどがあり状態はよくありません。しかし初版のカバー自体が珍であります。