定価1700円
本の状態に悪い点ほとんど無し
生物であることの実感
嫌なことや悲しいことによって一度しゃがんでも、ずっと闇の中にい続けたりはしない。九州、福岡の明るい光の中で育ったことが影響しているのかもしれない。
東 直子(解説より)
<自選短歌五首>
さよならって言おうとしたら足許にきれいな刺糸があったの
阿佐ヶ谷の画家の家にて昼下がりファム・ファタールが茹でるそうめん
しのぶれど色に出でにけるわたくしと飲む焼酎はおいしいですか
風光る夏の画塾よ弟がスケッチブックを見せてくれない
わたしには無理なんですと雨上がりにぐっしょり濡れた日傘ひらいて
<新鋭短歌シリーズ>
今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。