材料は規格低下なく、星章は毛平織の黄絨(フェルトや綾織りフラノでない)。
台座は昭和17年以降の軍帽製造停止後の、脚絆絨にやや似た(但し帽絨伝統と裏表同じ織と仕上げ)濃緑褐色の帽絨。
縫製は上糸が50番黄絹糸、下糸が30番茶褐カタン糸で先端の交差、桜葉も規定通りに縫われている。
当方の今までの経験上、近衛下士官兵略帽は全て一般師団星章の上から近衛師団星章を手縫い、稀にミシン縫いで被せてあり、
師団の動員(戦地・事変地で近衛星章は用いない)、製造と在庫管理を想定すれば、全て一般師団帽章の状態で製造され、
近衛師団にて支給された時点で近衛師団星章を被せていたものと思料。